国民年金は1959年、国会に国民年金法案を提出をし、1961年に「国民年金法」が制定され、その年に施工されました。また元々国民年金は、自営業者や農林水産業従事者等の被用者年金に加入していない人を対象とした、年金制度として発足されました。
そして国民年金保険料の徴収は1961年4月から開始され、その後制定された「通算年金通則法」と共に国民年金の基盤となりました。1985年に、財政基盤が不安定になっていたことや加入している制度により、給付と負担の両面で不公平が生じていたこと等から年金制度の抜本的改革が行われました。
また翌年には国民年金は、学生を除く20歳以上60歳未満の日本に住む全ての人を強制加入とし、共通の基礎年金を支給する制度になりました。それから、厚生年金等の被用者年金は、基礎年金の上乗せの部分として、報酬比例年金を支給する制度へと再編がなされました。
そして1997年には、全制度共通の1人1番号制として基礎年金番号が導入されて、各制度間を移動する被保険者に関する情報を、的確に把握することにより届出を簡素化し、未加入者の発生防止などが図られました。
そうして2000年に安定して、信頼される年金制度を維持していく為に、年金額改定方式や国民年金保険料免除制度の改正が行われています。また2004年には、少子高齢化の進展が予想され、将来に渡り年金制度を安心できるものとする為に、給付と負担の見直しや収納対策を徹底する改正が行われました。
また改正内容としては、国民年金保険料水準固定方式の導入・国庫負担割合を3分の1から2分の1に引き上げ・若年者猶予制度の導入・国民年金保険料多段階免除制度の導入等の改正が行われています。
国民年金加入者の住所変更をした時は、届け出の手続きが必要な時と不必要な時があります。具体的言いますと、他の市町村から転入してきた場合の国民年金の手続きは、国民年金第1号被保険者の加入者は、住民票の届け出を市民課で行った後、保険年金課年金担当の窓口へ年金の住所変更の届け出を行う必要があるのです。
そして、前住所地で免除・学生納付特例を申請後、結果が出る前に転入してきた場合等には、窓口でその旨を知らせることが必要となるのです。
また厚生年金・共済組合加入者の第2号被保険者、その配偶者の第3号被保険者の場合は、年金の住所変更は事業所で行うことになります。その際、市役所保険年金課年金担当への届け出は、不要になります。
それから年金受給者の場合は、市役所保険年金課年金担当の窓口に住所変更用のはがきがあるので、そのはがきに必要事項を記入の上、社会保険事務所へ届出をすることになります。ただ、共済組合の年金や厚生年金基金等の届け出は社会保険事務所ではないので、各共済組合等によって、届け出方法は変わる可能性があります。
また市内で転居した時の年金の手続きは、国民年金第1号被保険者の加入者は、住民票の届け出を市民課で行えば、国民年金もそれと同時に住所変更を行いますので、年金担当の窓口への届け出は不要となります。
そして厚生年金・共済組合加入者の第2号被保険者、その配偶者(第3号被保険者)の場合は、他の市町村から転入してきた場合と同様に年金の住所変更は事業所で行って、市役所保険年金課年金担当への届け出は不要となります。これは年金受給者の場合も、他の市町村から転入してきた場合と同様です。他の市区町村への転出時の年金手続き方法も、市内で転居した時の場合と同様です。
以上のように住所変更になった場合は、加入している年金の種類によって届け出の方法が変わるのです。
老後についての社会保障の一環をなすという国民年金法は、未だに外国人差別が残っていると言われています。そのような最中、「難民の地位に関する条約」の批准を迫られるという、「外圧」によって1982年1月1日以来、国民年金法上の国籍条項は撤廃されて、在日外国人も国民年金への加入が可能となりました。
厚生省は当初、在日外国人の法的地位に関しては慎重に考えていくべきであると、国民年金への難民・外国人の加、入に否定的な姿勢を示していました。
ところが、難民条約第23条においての公的扶助に関して、また第24条において労働法制及び社会保障に関して、「自国民に与える待遇と同一の待遇を与える」 という規定があることにより、在日外国人にも国民年金法の適用をするのは当然のはず、との声があがりました。
今では当時の厚生省は、条約加入にあたってこの条項は留保することを考えていた、と言われてています。この理由は、国民年金創設時に在日外国人の中で多数を占める、在日韓国人・朝鮮人に対する国民年金への加入を、認めなかったことを踏まえたものであると思われます。当時の厚生大臣をちなみに言いますと、後に総理となった橋本龍太郎氏でした。
現在では国際関係を考慮しての判断とはいえ、外国人への適用を認めたということは一歩前進と言えます。しかしながら「自国民待遇」という点では、まだ疑問を残しています。また現行法では、国民年金制度が創設された1961年4月1日以後の期間については、未納期間とされ年金額には反映されません。
いずれにしろ、まだ外国人への国民年金法上の取り扱いは充分とは言えない状態です。このことから、在日韓国人や在日朝鮮人を始めとする、外国人への差別を是正して欲しいとの声があがっています。
会社を退職した後に、まだ転職先が決まっていない場合には、速やかに健康保険や国民年金への加入手続きを行う必要があります。そして、年を越して再就職先が決まらない場合には、確定申告をすることによって税金が戻ってくる場合があります。
また在職中は厚生年金に加入し、保険料は月々の給与から天引きされていましたが、退職後に失業期間があるという場合には、原則的に国民年金に加入しなければなりません。国民年金は老後の為だけではなく、病気やケガで障害が残り仕事に就業不可の場合等、障害基礎年金によって最低限の保障が受けられたり、配偶者や子供を残しての死亡時遺族基礎年金によって遺族が生活保障を受けられるというものです。
もしそのようなことが起こった時の為に、加入手続きを行っておくのが賢明なのです。また長期の期間加入手続きをしていないと、将来の受給額を減少されたり、受給資格に満たないこともあるので注意が必要です。
まず国民年金の加入手続きは、自分の住んでいる市区町村にて行います。その際に必要なものは、年金手帳・印鑑・離職票・退職証明書等、退職日を証明できる書類を持参する必要があります。そして手続きが完了した後は、後日送られてくる納入通知書に従って納入することとなります。
そして退職後には国民年金の手続きの他に、健康保険の加入手続きや住民税及び所得税の支払い方法の選択等を行う必要があります。
ちなみに退職した際の健康保険の加入選択肢は、国民健康保険に加入するか、それまで加入していた保険の任意継続被保険者制度を利用する、配偶者または親の被扶養者になるという3つの選択肢があります。
また住民税や所得税の支払いは、退職した時期によって変わりますが、一括納入するか分割払いにするかという選択が可能です。
自民・公明の両党は、国民年金の未加入・保険料未納問題の対策として、保険料を遡って事後納付できるという期間、即ち時効期間を現行の2年間から1986年4月までに延長するという国民年金法改正案を、国会に議員立法で提出する方針を固めました。
これは施行後3年間の時限措置とし、その後は時効を5年間とする方針です。もしこれが実現すれば、国会議員が国民年金加入を義務付けられた後の、未加入・未納問題は解消に向かうこととなります。
また改正案に関しては国会議員だけでなく、国民年金加入者全ての人が対象となります。3年間の特例として、国民全員が共通する基礎年金が導入された1986年4月まで遡って納付を認めて、後は恒久措置として時効を5年に延長するという内容です。また保険料額は1986年以降、段階的に引き上げられていますが、事後納付した時点の保険料とする方向で調整しています。
そしてこの改正案は自民・公明両党以外に、与党の中では民主党にも協力を要請する考えなのです。その上、国会議員の未加入・未納は、1986年4月に国民年金加入が義務付けられた後の問題となっていたのです。改正によって義務化以降の未納分を支払い、問題を終息させることが可能になってくるということになります。
この保険料を事後納付した期間は、原則として基礎年金額に反映され、老後に受給にすぐ額が増額されます。このおかげで一般加入者にとっても、厚生年金から国民年金に移行する際の、届け出忘れなどのミスによる未加入期間を解消し、年金額を増やせるという利点があるのです。
更に基礎年金を受給する条件である、国民年金保険料納付期間25年以上を下回る人が、遡って保険料を納められれば、受給資格を得られるケースも出てくるかもしれません。
しかし時効の延長を巡っては、厚生労働省は「後で保険料を支払えば良いという人が増えれば、納付率が下がってしまう」と反対方向で考えていました。この影響により、1986年まで遡る事後納付は、時限措置とすることになりました。
厚生労働省の外局には、社会保険庁が置かれています。全国には社会保険事務所が、265カ所に、そして地方支分部局として各都道府県単位に、地方社会保険事務局が47カ所に置かれています。
この社会保険庁という行政機関の役割としては、健康保険・年金保険・労働者災害保険・失業保険・介護保険等の社会保険料の徴収や、給付などを行っています。また健康保険事業・船員保険事業・厚生年金保険事業・国民年金事業の、各事業の運営実施等も行っています。
これらの事業に1つの国民年金に関しては、様々所から社会保険庁の「破綻の危機」を指摘されていて、政府・与党での改正が検討されてきました。また昨年11月には、80項目の改革メニューを掲げた「緊急対応プログラム」を策定すると共に、今日まで国民サービスの向上・無駄の排除・個人情報保護の徹底・保険料収納率の向上等の為の新たな取り組みを進めてきました。
しかし今年5月に、年金記録問題がマスコミにクローズアップされました。そしてその問題は、現在行っている基礎年金番号制度の導入以来、以前の年金手帳番号を基礎年金番号に統合する作業が進行中ですが、基礎年金番号に未統合の記録が5千万件あったり、オンラインシステム上の記録が正確に入力のないものがあったり、保険料を納めた旨の本人の申し立てがあるにも関わらず、保険料納付の記録が台帳等に記録がないものがある等の問題です。
このようなの問題の対応として政府は、コンピュータ記録と台帳との突合せを計画的に行う、年金相談の体制を充実すること、年金記録漏れがあった場合の対応などの政策を立て、早急に進められています。いずれは、安全・迅速に年金記録を確認できる、新たな年金記録管理システムの構築を、平成23年度を目処に計画しています。
しかしいずれにしても、国民から集めた大切な国民年金ですので、迅速な対応が要求されます。