厚生労働省の外局には、社会保険庁が置かれています。全国には社会保険事務所が、265カ所に、そして地方支分部局として各都道府県単位に、地方社会保険事務局が47カ所に置かれています。
この社会保険庁という行政機関の役割としては、健康保険・年金保険・労働者災害保険・失業保険・介護保険等の社会保険料の徴収や、給付などを行っています。また健康保険事業・船員保険事業・厚生年金保険事業・国民年金事業の、各事業の運営実施等も行っています。
これらの事業に1つの国民年金に関しては、様々所から社会保険庁の「破綻の危機」を指摘されていて、政府・与党での改正が検討されてきました。また昨年11月には、80項目の改革メニューを掲げた「緊急対応プログラム」を策定すると共に、今日まで国民サービスの向上・無駄の排除・個人情報保護の徹底・保険料収納率の向上等の為の新たな取り組みを進めてきました。
しかし今年5月に、年金記録問題がマスコミにクローズアップされました。そしてその問題は、現在行っている基礎年金番号制度の導入以来、以前の年金手帳番号を基礎年金番号に統合する作業が進行中ですが、基礎年金番号に未統合の記録が5千万件あったり、オンラインシステム上の記録が正確に入力のないものがあったり、保険料を納めた旨の本人の申し立てがあるにも関わらず、保険料納付の記録が台帳等に記録がないものがある等の問題です。
このようなの問題の対応として政府は、コンピュータ記録と台帳との突合せを計画的に行う、年金相談の体制を充実すること、年金記録漏れがあった場合の対応などの政策を立て、早急に進められています。いずれは、安全・迅速に年金記録を確認できる、新たな年金記録管理システムの構築を、平成23年度を目処に計画しています。
しかしいずれにしても、国民から集めた大切な国民年金ですので、迅速な対応が要求されます。
2004年には年金法が改正されました。そのため悪質な保険料滞納者への督促状の送付を再開しました。そして国民年金の納付率のアップが期待されていましたが、あまりうまくはいかなかったようです。また年金未納問題がクローズアップされたことから年金制度自体への関心が高まってきました。これはつまり、国民年金の財政的な見通しや徴収方法などにも関心が集まってきたということです。
そのことによって年金制度の様々な問題点が露呈されてきました。年金制度自体への信頼が揺らいでしまい国民年金の納付率は思ったようには上がっていないようです。そして2006年度の国民年金の実質納付率をみてみると、前年度と比べてみて1.1ポイント低下しており49.0%でした。納税義務者の半数以上が未納者ということになります。
今後はさらに進む少子高齢化社会ですが、年金の納付率を上げることは社会全体の目標となっています。国民年金の保険料は、決して軽い負担ではありませよね。しかし、老後の生活を想像してみたときに年金があるとないとでは大違いなのです。これはなるべく率先して納めたいところだといえるでしょう。