国民年金保険料は、納付期限から2年を過ぎてしまうと、もう納めることが出来ません。しかしながら、国民年金免除制度を受けている期間や若年者納付猶予期間、学生納付特例期間については、10年以内であれば遡って納めることができるのです。まさしくこれが、国民年金の追納制度というものです。
年金は25年以上加入していないともらえませんが、免除制度・猶予制度・特例制度されている期間も、納めている期間として計算されています。これら免除・猶予期間・特例期間を承認された期間は将来、老齢基礎年金の受給資格期間として計算されますが、受給する年金額は全額保険料を納付した場合より減少するようになっています。
しかし、もしゆとりができた時に追納しておけば、受給される年金額は減少されることはありません。追納制度というのは、そのような場合の為に設けられた制度です。そして追納できるのは、過去10年以内の保険料の全部または一部で、一部を納める場合には古い期間から順次納めることになります。
ところが、ここで注意する必要がある点は、追納する場合の保険料には、免除を受けた時の保険料に一定の率を乗じて算出された額が加算されてしまいます。(ただし、免除を受けた年度の翌々年度以内に追納する時には、加算されません。)つまり場合によっては、追納しない方が得をするというケースも出てくるわけです。
その為、運用環境の利率の設定や、何歳まで生きられるか、何年分の保険料を追納するか等の条件により結論が変わってくるので、個々の事例に合わせて、シミュレーションをしてみる必要があります。
年金未納問題についてご紹介します。日本の年金制度というものは「国民皆年金」でありますので、全ての国民が年金を受給できる制度となっています。しかし、国民年金保険料(第1号被保険者)の納付率は非常に低い状態でした。2002年(平成14年)度は62.8%(最終納付率66.9%)と、およそ3人に1人が国民年金の保険料を納めていないということが広まりました。
そこで、2003年に厚生労働省と地方社会保険事務局に国民年金特別対策本部が設置されました。女優の江角マキコさんを起用し、テレビCMやポスターなどで国民年金の納付を呼びかけました。しかしながら翌年には当の本人自身が国民年金に未加入であり未納期間があったことが判明したため謝罪会見をおこないました。そして行政への批判が強まりました。
しかし、年金が未納だったのは江角さんだけではありません。その当時の閣僚や議員の中にもたくさんいることが判明しました。「未納3兄弟」というように揶揄されたこともありました。未納を生み出す年金制度の方に問題があるというような展開になりました。結果的にいえば、江角さんは潔い謝罪を行ったことが好評価となったのです。