自民・公明の両党は、国民年金の未加入・保険料未納問題の対策として、保険料を遡って事後納付できるという期間、即ち時効期間を現行の2年間から1986年4月までに延長するという国民年金法改正案を、国会に議員立法で提出する方針を固めました。
これは施行後3年間の時限措置とし、その後は時効を5年間とする方針です。もしこれが実現すれば、国会議員が国民年金加入を義務付けられた後の、未加入・未納問題は解消に向かうこととなります。
また改正案に関しては国会議員だけでなく、国民年金加入者全ての人が対象となります。3年間の特例として、国民全員が共通する基礎年金が導入された1986年4月まで遡って納付を認めて、後は恒久措置として時効を5年に延長するという内容です。また保険料額は1986年以降、段階的に引き上げられていますが、事後納付した時点の保険料とする方向で調整しています。
そしてこの改正案は自民・公明両党以外に、与党の中では民主党にも協力を要請する考えなのです。その上、国会議員の未加入・未納は、1986年4月に国民年金加入が義務付けられた後の問題となっていたのです。改正によって義務化以降の未納分を支払い、問題を終息させることが可能になってくるということになります。
この保険料を事後納付した期間は、原則として基礎年金額に反映され、老後に受給にすぐ額が増額されます。このおかげで一般加入者にとっても、厚生年金から国民年金に移行する際の、届け出忘れなどのミスによる未加入期間を解消し、年金額を増やせるという利点があるのです。
更に基礎年金を受給する条件である、国民年金保険料納付期間25年以上を下回る人が、遡って保険料を納められれば、受給資格を得られるケースも出てくるかもしれません。
しかし時効の延長を巡っては、厚生労働省は「後で保険料を支払えば良いという人が増えれば、納付率が下がってしまう」と反対方向で考えていました。この影響により、1986年まで遡る事後納付は、時限措置とすることになりました。
国民年金には保険料の免除制度というものがあります。これは生活が苦しいなどの理由によって、国民年金保険料の支払いが難しいという方は、申請をすれば保険料が免除されることがあります。免除には、生活保護を受けている方や障害年金1・2級の受給者の「法定免除」があります。また、所得が少なくて生活が難しいという方や学生であり本人の所得が一定額以下の方の「申請免除」というものがあります。保険料が免除されると、保険料の支払は減額されることになります。
しかし、免除された分の年金額は受け取りに影響が出ることになります。具体的にいえば年金の額が減るということです。そのたため、注意が必要です。法定免除とは、第1号被保険者本人が法律に定められている次のいずれかに該当するときは、本人の届出により保険料が免除されることになります。・障害基礎年金の受給権者、・生活保護法の生活扶助を受けている人・ハンセン病療養所の施設入所者などです。
申請免除とは第1号被保険者本人または保険料連帯納付義務者である世帯主・配偶者(所得審査対象者)が、経済的な理由や災害に遭ったなどの理由から保険料を納めることが難しい場合には、本人が申請をおこない承認を受ければ、保険料の全額あるいは一部が免除されることになります。もしも第1号被保険者が、「学生」若しくは「30歳未満の若年者」の場合は納付が猶予されることになります。