厚生年金保険とは、一定の事業所に従事する労働者を被保険者として被保険者の老齢、障害および死亡について保険給付を行います。被用者やその遺族の福祉の向上や生活の安定に寄与することを目的とした社会保険制度のことです。
厚生年金保険と同じ目的でつくられた制度の中には、以前まで公務員などを対象とする各種共済組合や船員を対象とした船員保険などがありました。しかし昭和61年4月からは船員保険の職務外年金部門は厚生年金保険に統合されました。
厚生年金保険は平成9年4月より、日本たばこ産業共済組合、日本電信電話共済組合、日本鉄道共済組合といった旧公共企業体の三共済組合の長期給付事業も統合されました。その後の平成14年4月からも旧農林漁業団体職員共済組合も厚生年金保険に統合されました。
◆適用事業所
強制適用事業所(法律によって加入するように適用されている事業所)
・個人経営で常に5人以上の従業員を使用する個人の事業所(ただしサービス業の一部や農業・漁業といった個人の事業所は強制適用事業所から除かれます)
・国、地方公共団体もしくは法人の事業所、また事務所で常時従業員を使用するもの
・船員法1条に規定する船員として、船舶所有者に使用される者が乗り込む船舶
◆任意適用事業所
強制適用事業所に該当しない事業所であっても従業員の半数以上の同意を得ることができた場合には諸手続きを行い社会保険庁の認可を受け適用事業所になることができます。
・個人経営で従業員が常時5人未満の事業所
・個人経営で従業員が常時5人以上でも、強制適用事業所に該当しない事業所
国民年金は、20歳以上から60歳未満のすべての国民が加入しています。老齢・障害・死亡などの保険に該当した時に基礎年金を支給するといった公的年金制度のことです。そして、その目的として、老齢・障害・死亡等による所得の喪失・減少によって国民生活の安定が損なわれることを、国民の共同連帯によって防止します。健全な国民生活の維持したり向上に寄与することを目的とした公的年金制度なのです。そのため国民年金は、基本的に全ての国民が加入する必要があるのです。
また、国民年金の被険者は、職業・就労形態や保険料の納めている方で国民年金・厚生年金・共済年金の3種類に分かれます。国民年金は自営業やフリーター・農業・学生などとさまざまな人々が加入しています。ちなみに厚生年金は、会社に勤めているサラリーマンやOLなどが加入の対象になっています。それから、共済年金は公務員が加入しています。また、国民年金は基礎年金になりますので、厚生年金・共済年金の被用者保険に加入している方は、それと同時に国民年金に加入します。こうして先述した通り、「国民年金は全ての国民が加入する」ということになります。
現在では、国民年金(基礎年金)の受給は基本的に65歳からになっておりますが、本人の希望で60歳からでも受給することが可能です。しかしその場合には、65歳から受給する年金額より減額されてしまいます。その減額率は、受給を希望し請求した月から65歳になる月の前月までの月数に応じ、1ヶ月減るごとに0.5%ずつ低くなっています。このように繰り上げ請求を行う月により、減額率は異なることになります。そして65歳以前から受給を希望した場合には、その減額は一生続くことになってしまいます。このように国民年金を早めに受給する場合は、以上のような点を注意して受けることが大切です。